top of page

あとがき/歓びの連鎖

 

ものを寄贈した人は大切にしていたものが供養され新たな場所で使われていくことを歓び、場所を提供してくれた人は場所を改善できたことを歓び、ワークショップに参加した人はその双方を結び合わせられたことを、もの自身や、場所自身が主語を持つとしたら、彼らも自身の変化を歓びました。そして、僕自身も、これまで浜松で活動してきた実践がこのような形で鹿児島で結実したことを、心から歓びました。ワークショップ最終日の生誕祭では提供された場所の一つであるレトロフトのオーナー、永井夫妻のご友人がプロジェクトの一つであり、今回生まれ変わったハモンドオルガンで「歓びの歌」を演奏してくださいました。今まで私が聴いた中で、最も「歓び」を感じさせる瞬間でした。
関わる人の歓びが連鎖し続ける、素晴らしいプロジェクトを鹿児島という地で実現できたことを誇らしく思います。そもそものきっかけをくれた市村良平さんを始めとしたKCICのスタッフの皆様に、豊かな協働の機会をつくってくれた会田大也さんに、素晴らしいドローイングを作画してくれた篠崎理一郎くんに、このプロジェクトに参加してくれたすべての人と場所とモノに、電子書籍という特殊な形態の表現に参加してくれたブックデザイナーの村上亜沙美さんに、この歓びの連鎖に、そして「鹿児島さん」[fig1]に、深く感謝申し上げます。有難うございました。

あとがき-fig1
bottom of page