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はじめに

 

普段浜松で建築活動をしている僕が、鹿児島という遠く離れた都市で仕事をする機会を得ることができました。浜松での取り組みを鹿児島の人達に体感してもらえるようなワークショップを企画してほしいと、数年前から親交のあるKCICのスタッフの市村良平さんからの御願いでした。そこで僕は結果的に一般的には建築とはほど遠い、「モノ」をテーマにした複合的なワークショップを、ミュージアムエデュケーターの会田大也さんと協働して運営しました。建築家の僕が、何故「モノ」を扱ったのか、この本のタイトルである「動き、流れる建築のかたち」という言葉の意味を詳らかにすることで、読者の皆さんにお伝えしたいと思います。この書籍は、主に三つの要素で出来ています。一つは、僕が執筆したテキスト、二つ目は、モノセレモニーズでどのようなことが行なわれたのかを整理したデータ集、三つ目は、鹿児島の画家・篠崎理一郎さんとのモノセレモニーズのコンセプトを表現したドローイングで、このウェブサイトのトップページからもお楽しみいただくことができます。これら三つの要素が多角的に、モノセレモニーズというプロジェクトと僕の建築に対する考え方の総体を表現してくれると考えています。

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